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Shimano(シマノ) SPD-SL クリートの付け方と最適な位置を解説
普通の自転車とロードバイクの大きな違いの一つに、「ビンディング」があります。
これはペダルとシューズを、スキーのように嵌め合わせる仕組みのことです。

カチッとはまって固定されることで、ペダリングが断然ラクに
ペダルとシューズが固定されることで、従来のペダルを押し下げる「踏む」力だけではなく、ペダルを引き上げる「引く」力を加えることができます。単純に言えばペダルを回す力が2倍になるということです。
このビンディングシステムに必要なものは、【ビンディングシューズ】・専用の【ペダル】・【クリート】の3つです。ママチャリと同じフラットペダルではできないのでご注意を。

シューズ・ペダル・クリートが必要です。
それでは、ビンディングを始めるために必要なクリートの取り付け方を解説していきます。今回は一番メジャーなShimano SPD-SLを解説します。そして後半では、シューズをペダルにはめる方法と、はめる際のポイントも説明します。
Shimano以外でも、TIMEやLOOKなどビンディングのブランドはいろいろあります。ただ、取り扱いに大きな違いはありません。
ビンディングシューズへの取り付け方
取り付けに使用するのは、こちらの4mmアーレンキー(6角レンチ)です。今回は携帯工具の「LEZYNE(レザイン) RAP 14TOOLS」を使います。

薄くて小さく、持ち運びに便利です
手順
- 金具をセットし、シューズの穴に合わせる
- ネジを付け、アーレンキーで仮留め
- クリートの位置を決める
- ネジを「これでもか!」というほど締める
それではそれぞれの工程を見ていきましょう。
1.金具をセットし、シューズの穴に合わせる
まずはクリートと一緒に入っている部品を確認。
そしてシューズの裏面にある穴にクリートを合わせ、金具をセットします。

まずは金具を大体の位置にセット
写真のように、金具のでっぱり面がシューズの裏と合うようにします。
2.ネジをはめ、アーレンキーで仮留め
それではネジを締めていきましょう。この段階はまだ緩い仮留めにしておきます。仮留めだとクリートがカチャカチャ動いてしまいますが、次の段階で位置を決めるのでそのままで大丈夫です。

ほどほどの仮留めにとどめておきましょう
3.クリートの位置を決める
次は仮留めしたクリートを手で動かし、位置の微調整をしていきます。クリートは前後左右に動きます。自分の足に合った最適な位置を決めましょう。

クリートの位置を確かめて調整
クリートの最適な位置とは!?
クリートの位置は上記の通り自分で調節可能です。一般的に言われている最適な位置は、
「クリートの中心が、母指球と小指球を直線で結んだラインの中心と重なる位置」です。
- 母指球と小指球の中心
- クリートの中心はこのあたり
母指球は踏み込んだ時に最も力が入る場所です。それと小指球のちょうど中心にクリートを合わせることで、効率の良いペダリングができます。
ただ、これはあくまで一般的に言われていることです。体の造りは人それぞれ違うため、クリートの最適な位置も人によって異なります。ここを参考にして、微調整しつつ自分に合った位置を確かめてください。
4.ネジを「これでもか!」というほど締める
最後に、仮留めしたネジをこれ以上回らなくなるまで締めましょう。

がっちり締めましょう
「ネジが外れなくなったら困る!」という人もいるかもしれませんが、必死に締めましょう。なぜ限界まで締めるのかというと、そうしないと走行中にネジが緩まってきて、外れてしまうからです。(筆者の体験談)
また締めが甘いとクリートだけが動いてしまい、なかなかペダルから離れません。立ちゴケします。(筆者の体験談)
クリートは何度もペダルと着脱するものです。またペダリングで最も力が入る部分なので、きつく締めないとネジが緩まってしまいます。緩んでいないかを定期的にチェックすることも大切です。
ペダルにはめる(キャッチ)
クリートを付けたシューズを履いたら、次は当然ペダルへのはめ方を体得しましょう。最初は少し慣れる必要がありますが、すぐにできるようになります。
①ペダルをクリートの先端でとらえる

下から上へ引っ掛ける
まずは利き足のクリートの先端で、ペダルの上側を捕らえます。クリートの先端でペダルを下から引っ掛ける感じです。下死点(ペダルが一番下にある位置)よりも手前でやるとスムーズにできます。
2.かかとに重心をかけて踏む

かかとを落としてカチッというまではめる
下死点まで踏んだら、かかとを下すようにしてクリート全体をペダルにはめます。ゆっくり体重をかけていってもすんなりとははまらないので、一気にグッと体重をかけましょう。
うまくはまればカチッという音がします。この段階ではまだもう一方の足は地面に着いたままです。
3.もう一方の足にもはめる

右足は走り出してからはめる
はめた方の足で少しペダルを漕ぐとともに、反対の足で地面を蹴ってスピードを出します。そうすればバランスを崩して倒れることもありません。
進み始めたらもう一方の足も地面から離し、同じ要領でクリートをはめます。これで「キャッチ」は完了です。
ペダルから外す(リリース)
次はペダルから足を外すやり方です。これはさきほどの「キャッチ」よりも簡単にでき、また難しくもありません。
1.かかとを外側にひねる

先に左足を外にひねって外す
先に左足から外します。かかとを外側にひねるだけで簡単に外れます。
外れにくい人はクリートのネジ締めが甘いか、もしくはペダルの設定がそういう調節になっているかです。
2.左足を地面につけて止まり、右足も外す

外した左足を地面について右も外す
外した左足を地面につけて止まったら、右足も同様に外しましょう。ただ、赤信号など一時的な停止時は右足まで外す必要はありません。
【注意】:右側に体を倒すと倒れます!!
一時的に停止しているときは、常に地面についている左足側に体重をかけましょう。まだくっついている右足側に体重をかけると、立ちゴケします。

この人は左側に倒れていますが、立ちごけの例です。ちなみに筆者ではありません。イマオさんです。
まとめ
クリートは消耗品です。カバーをせずに歩いているとすぐに削れてきてしまいます。そのため、買い替える頻度も多いです。ロードバイク用品の中で一番購入するものではないでしょうか。
取り付け方は簡単なので、すぐに覚えられます。唯一のポイントは、ネジをきつく締めることです。ビンディングは思っているより簡単なので、ぜひチャレンジしてみてください!
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